2014年12月2日火曜日

いのちの翻訳 - 社会人類学のために

昨秋、立命館大学国際言語文化研究所で企画された
公開連続講座関連の拙稿が、このほど紀要掲載されました。

「バイリンガリズムをほりさげる」という統一テーマで連続4回
開催された講座の最終回(2013年10月25日)、
「文化翻訳のバイリンガリズム-複数言語のせめぎあいから」
で、砂野幸稔氏(熊本県立大学)の講演に
口頭でコメントした内容をふまえた小文です。

真島一郎 「いのちの翻訳-社会人類学のために」
 『立命館言語文化研究』第26巻第2号、2014.11.28、pp.75-90.

コメント記録の成稿ということで、最初から活字媒体で準備したような整った形式と、口頭によるシンプルなコメントとの中間ぐらいの筆致になりました。

この数年、「いのち」の仮名言葉をタイトルの一部にしたエッセイや講演を、飽きもせずいくども試みてきましたが、おそらくそれらはみな、北条民雄の作品群に深い影響を受けてのことと自覚しています。大正生命主義の末端に自爆した生と、隔離と防疫の対象になりはてた大陸における今此処の生の連関。