昨年4月にこのブログでご紹介した小川先生の研究成果が、このたび商業出版物として装いも新たに刊行されました。
小川了
『第一次大戦と西アフリカ-フランスに命を捧げた黒人部隊「セネガル歩兵」』
刀水書房、2015年5月15日。
AA研版(非売品)に大幅な加筆をほどこし、新たな構成のもとに上梓された本書は、日本人研究者による仏領西アフリカ史研究書として、前例のない最高水準の文献といってよいと思います。
「フランス植民地史」の一角に易々と回収されるべきでもなく、アカデミアの「第一次大戦百周年」ブームに煽られることもなく、ただ誠実と正確さ、克明さを旨として綴られた、西アフリカ発の命と血の記憶。