2016年11月23日水曜日

Denis Mukwege ヒポクラテスの怒り


 

 紛争下そしてグローバル経済下の、組織的性暴力の実態。
 1996年以来、きわめて不安定な情勢が継続するコンゴ民主共和国東部ブカヴの医師、ドゥニ・ムクウェゲ氏は、組織的な性暴力の被害者となった女性たちの治療と救済に努めてきた人物として広く知られています。
 ムクウェゲ氏の活動をテーマとした長編ドキュメンタリー映画(日本語字幕版)の上映会を、次週11月30日、東京外国語大学現代世界論コースで開催します。入場無料で、他学部・他コースの学生も歓迎します。

 『女を修理する男 - ヒポクラテスの怒り L'homme qui répare les femmes : la colère d'Hippocrate』
   réalisé par Thierry Michel,  1h52m, 2015 (日本語字幕:八角幸雄/監修:米川正子)

 映画上映会+講演会
日時: 2016年11月30日(水) 17:40-20:00
会場: 研究講義棟2階 227教室

 今回の上映会は、「コンゴの性暴力と紛争を考える会」の米川正子さん(立教大学)、そして本コース同僚の
金富子さんのご尽力で可能となったものです。作品は、NHKBS1で今年8月24日に放送された『ムクウェゲ医師の闘い-コンゴ』(50m)の完全版にあたるものです。

 きわめて良質なドキュメンタリーで、問題の深刻さを突き付けてくる映像作品としての出来ばえも見事というしかありません。来場、鑑賞、省察をぜひおすすめします。

 本作のトレーラーもネット上で確認できますが、それ以上に、本作の音楽担当者Edo Bumbaによる下記PVが非常に印象的です。冒頭何十秒かの辺りに、リベリア内戦中の国境の街で自分が何度も出遭ってきたような、雨降る夕暮れの情景が一瞬流れていきます。